中学受験と高校受験 どっち?(その④上位~中堅大学の合格率)
中学受験と高校受験どっちが正解?その④です。
旧帝以下の大学合格率について比較してみたいと思います。
1.大学難易度
まずは大学の難易度について。
ランク内や学部で上下あると思いますが概ね下表のイメージと思います。
私立の取り扱いは首都圏と地方では異なります。広島のような地方都市だとご当地駅弁大学以外の国立大は下宿一択なので選択としては地方旧帝>早慶です。逆に首都圏では自宅から通える私立大の方がコスパがいいことや在京の大手企業にOBが多いことから早慶>地方旧帝となります。
世間一般で評価の余り高くない地方駅弁国立大や日東駒専ですが、ほとんど公立大や地方私立はこれらよりも下層に位置します。(一部例外で国際教養大みたいな旧帝上位並の公立大もありますが・・・)
2.広島各校の実績
本題の広島市近郊の各校の合格実績です。
広島学院の数値は合格者数ではなく、進学者数のため、上位大学以外の数字は合格者実数より少ない数字となっているようです。また、生徒からの自己申告とのことで過年度生の情報は網羅できていないようです。
また、金岡千広クラスで()付は広大以外の合格校が不明ため、広大のみの数字です。
次に上記を卒業者数で割合に直したものです。下位大のパーセントに上位大を加算した数字になります。
附属の国公立合格率は97%と非常に優秀ですね。旧帝までで40%、金岡千広の駅弁上位大でも60%となっています。
同じ一貫校でも私学は国立合格率が低いです。もちろん、生徒の実力格差はあるとは思いますが、親の財力から、私立を滑り止めに国立はチャレンジ傾向にあると思われます。
旧帝クラスまでの難関大合格率でみると附属、学院、清心が抜きんでています。次いで基町、県広、修道。
広大レベルの金岡千広クラスとなると基町が学院、清心を上回っています。このあたりが広大レベルであれば基町がコスパがいいと言われる所以と思います。
また、公立高校だと、各地の公立大進学者が多いのも特徴です。基町でその他国公立のうち1/3は公立大、舟入は半分が公立大です。これにより国公立合格率を底上げしています。(悪く言うと水増し)私立高校の場合、このクラスだと私大の方が魅力的なのか、公立大は少数派のようです。(基町の場合は、創造表現コースがあるので美術系の公立大を選択する層も一定いると思います)
3.まとめ
2021年の国公立大進学実績をみると以下のように読み取ることができます。
・最難関大学につよいのは広大附属、広島学院、ND清心といった中学受験難関校。
・旧帝なら上述プラス、高校受験校最難関の基町、中学受験中堅の県立広島、修道。
・広大レベルなら高校受験校2番手の舟入も有力。3番手の安古市は市広の方が多少良い。
・公立高校、附属ではレベルを落としてでも国公立に拘る傾向。
・私立一貫校では国公立進学率が低く、私立大進学者も多数いる様子。
お子さんが賢く、基町・舟入に確実合格できる自信があり大学も広大レベルを目標とするなら公立中からの高校受験がコスパ最強と思います。それより上の旧帝以上を目指すなら基町高校以外では厳しいため、中学受験から学内で上位成績を目指す方が堅実と思います。ただ、中学受験は非常にお金がかかりますので、気軽に選択できるものではありません。
一方、広大附属以外にも県立広島は基町に匹敵するレベルですし、市立広島中等も安古市と同等以上の実績が既に出ています。中学受験を考えていないご家庭でも、公立の一貫校を目指すという選択も検討価値はあるのではないでしょうか。